1985-06-11 第102回国会 参議院 運輸委員会 第13号
○参考人(伊東光晴君) 既に書いたことでありますけれども、昭和四十年に大都市圏の交通対策のために国鉄は膨大な投資を予定いたしました。それはラッシュを緩和させるためのどうしてもしなければならない投資なのです。しかし、それ以前に、首都圏についていいますと、二百七十万人のサラリーマンを運ぶために通勤者一人当たりどのくらいの資本投下が行われていたかというと、五万円であります。ところが、第四次だと記憶をしておりますけれども
○参考人(伊東光晴君) 既に書いたことでありますけれども、昭和四十年に大都市圏の交通対策のために国鉄は膨大な投資を予定いたしました。それはラッシュを緩和させるためのどうしてもしなければならない投資なのです。しかし、それ以前に、首都圏についていいますと、二百七十万人のサラリーマンを運ぶために通勤者一人当たりどのくらいの資本投下が行われていたかというと、五万円であります。ところが、第四次だと記憶をしておりますけれども
○参考人(伊東光晴君) 御存じのように、地方交通線と特定地方交通線とは違います。現在廃止が進行しておるのは特定地方交通線であります。当面輸送密度二千人以下の四十線を切る。その赤字は御存じのように百五十億。しかし、これはバスに転換いたしまして、バスの赤字を含めますとネットはせいぜい八十億程度プラスになるにすぎません。それに対しまして、輸送密度八千人から四千人の間の地方交通線は、計算にもよりますけれども
○参考人(伊東光晴君) 京都大学の経済学部の伊東光晴であります。 きょう私に当委員会が求められましたのは、四月十六日の当委員会における亀井国鉄再建監理委員長の答弁についての意見ということであります。 公社のあるべき姿、それが日本においてどのように実現されなかったかとか、あるいは一般に国鉄の求めるべき理念等々の抽象理論は私は今日申し上げないことにいたします。それらにつきましては、臨調発足に当たりまして
○公述人(伊東光晴君) 地方財政を中心に申し上げたいと思います。 現代都市をめぐりまして、現代経済学をやっている者は新たに三つの問題に直面しております。 従来までは、都市の問題は、都市規模の拡大とともに集積の利益が進み、ある限度を超すと集積の不利益が生じ、適正規模があると考えておりました。しかし、欧米における研究、わが国における研究は、ともに集積の利益と集積の不利益が同時進行するということを最近
○伊東参考人 薬の業界は非常に特殊でありまして、おっしゃいました意味は、実情はよくわかります。非常におっしゃった意見に賛成でありますけれども、ただ、独禁法の解釈上で、もう少しきびしくできるではないかと私が申し上げましたのは、再販売の例の制度を認めるための条件といたしまして、競争が一般的であるというのに加えまして、日常消費者が消費する品物という形になっておるわけです。日常消費者が消費する品物について、
○伊東参考人 酒について申しますと、流通段階が非常に強固に、縦に割れております。そうしまして、新規のビール会社がここに三社参入いたしまして、一社が脱落いたしまして、一社が残っておりますけれども、この残った一社も、残り得たのは何かといいますと、既存の流通に屈服したためであります。既存のあるメーカーの流通というものに全部乗せてもらいました。ここで初めて残り得た。つまり、その品質であるとか価格であるとかいうより
○伊東参考人 行政介入が物価にどういう影響を与えているかということを、四十三年の九月から一年数カ月にわたりまして調査いたしました。その調査をずっと続けてまいりまして私たちがつくづく感じましたのは、従来までの行政というものが、戦後の貧しい時代の、物資不足時代の行政として定着している。その結果、生産をふやすこと、質を向上させること、こういうことに力点が置かれておりました。そして、高度成長過程を通じまして
○伊東参考人 おっしゃったこと全くそのとおりだと思います。それ以上に電力について申しますと、これは電力以外に、公共料金一般について言えるわけですけれども、経営が非常に困難であって値上げしてほしいというときにおいては、相当な政治問題になります。そうしてそれが議論され、値上げされました結果、それが一体どうなるのであるかという、そのことについては考えることが少ないわけです。電力の場合には、上げてみましたところが
○伊東参考人 たいへんむずかしいのですが、流通末端に合理的な販売網をつくるというようなことは時期があると思うのです。これをへたな時期につくりますと、既存業者が非常に困りまして、社会問題になります。現状において、社会保障制度や何かの現状からいえば、これは相当な政治問題になるだろうと思うのです。こういうものをつくるときには、たとえつくっても、既存業者に圧迫が少ないという一時期を選ぶべきだと思うのです。それは
○伊東参考人 小宮さんが初めに、いまの物価問題に対する二つの見方というものを申されましたが、私もそのとおりだと思います。 一つは需要要因重視、貨幣数量説を正しいとし、安定政策によって物価を安定させる、こういう考え方でありまして、片方は供給要因重視、貨幣数量説の否定、そしてむしろ成長政策のほうにウエートがある。こういうのは小宮さんの分類どおりでありますけれども、ちょっと詳しく申し上げますと、日本におきましては